過激な題名ですが、11月より新たな賃貸物件を探して、12月にUR賃貸に物件を契約、1月より本格的に新居で生活を始めています。
UR賃貸契約に至るまでに思ったことを整理しましたので備忘も含めて共有です。
UR賃貸とは
UR賃貸とは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が管理する賃貸住宅で、全国に約71万戸を供給しているそうです。
「UR賃貸」と名がついていれば、同じような物件かと思ったら大間違い。
築古、エレベーターなしの物件から、新築で設備充実物件や、タワーマンションまで幅広いラインナップ。
立地も駅近の物件から徒歩で駅に行くのは厳しい物件もあります。
というわけで、UR賃貸の物件を検討するならば、「公的な機関が供給する物件だから、同じような物件だろう」と考えないで、必ず物件ごとに調べた方が無難です。
URのメリット やっぱり金銭的なメリットが大きい
URのメリットってやっぱりこれだよね。と感じている点を整理しました。
礼金・仲介手数料・更新料不要
URの一番のメリットだと思います。
民間の賃貸住宅の場合、礼金や仲介手数料、更新料が必要となる場合がほとんどです。
これらは家賃が上がるほど負担が大きくなります。
また、これらは費用性なので資産性もなく払って終わりです(涙)。
UR賃貸物件だと、初期費用を抑えることが出来るので大きな差がつく点です。
例えば、我が家の家賃は約17万円です。
初期費用だけで、礼金と仲介手数料で34万円の資金負担が生じます(それぞれ家賃1か月分として)。
更新料も家賃1か月相当で17.5万円(2年に一度として)。
URはこの礼金、仲介手数料、更新料が発生しません。このあたりのインパクトは大きいです。。。
特に更新料は、長く住めば住むほどコストがかさむので、長く住むほどURのコストパフォーマンスは高くなります。
保証人不要
URは保証人も不要です。
民間の賃貸の場合、保証人を探すか保証会社の保証が必要です。
最近では、保証会社の保証を求めるオーナーさんが多い気がします。
保証料は契約時に1か月分の家賃を。1年ごとに1万円~5万円程度の手数料を支払う場合が多いようです。
このあたりもコスト的に負担が大きいかなと。
各種割引制度あり
自分は該当しませんでしたが、UR賃貸物件には各種割引制度があります。
近居割:親世帯等と近くに住む場合、子育て世帯は5年間家賃20%割引
U35割:契約者が35歳以下で3年間の定期借家契約だと家賃がお得
そのほかにも、そのママ割や、URライトなど割引制度がありました。
このような割引制度はUR独自なのかな、と。
活用できる方は更にお得に住むことが出来そうです。
引っ越しのハードルが下がる
礼金、仲介手数料、保証人不要となると初期費用は引っ越し業者へ支払う代金くらいです。
更にURからURへの引っ越しだと敷金も引き継げるので、引っ越しに掛かる費用はほとんどありません。
結果、引っ越しのハードルが低くなったり、次の購入物件を買う準備となります。
URのデメリット
実際にUR物件の入居までに「これはなかなか厳しかったなぁ」と思ったことを書きたいと思います。
物件の空きが出ない
とにかく空き物件がありません。
東京23区の物件(都心五区と都心東西南北)を抜粋しました。
管理物件は合計195物件ありました。
かなりの供給量だと思います。
![](https://www.yuruchokin.com/wp-content/uploads/2023/02/UR賃貸_都心五区空室情報_全物件-1.png)
が、募集中の部屋数はと言うと、、、
![](https://www.yuruchokin.com/wp-content/uploads/2023/02/UR賃貸_都心五区空室情報_空き物件.png)
36物件まで減ります。。。
約8割の物件が埋まっている計算です。
ということで、なかなか空きが出ないのが実情です。
UR賃貸の物件を希望してもなかなか希望の物件にたどり着きません。。。
きりもんさんも、UR物件を探索しているときは狙ったエリアの空き情報を夫婦で常に見張っていました。
物件内覧までライバルと厳しい競争が強いられる
空き物件を見つけて内覧の申し込みをしようと電話すると、こう言われるはずです。
「これから見に来れますか?」
もしくは、
「〇月〇日に来れますか?」
いやいやいや、仕事してるのにこれから行ける訳ないでしょ。
内覧は早い者勝ちです。
内覧予約すら出来なくて「来店した順番」もあり得ます。
なので、タイミングがなかなか合いません。
タイミングが合っても物件内覧の競争率も高いです。
同じ物件を狙っている方と熾烈な競争が待っています。
例えば、金曜日夕方に出た物件。金曜日の内覧時間が終わっていると、
土曜日オープン直後がが内覧一番目となります。
営業所が開く1時間前から営業所のビル前で待っていたり、オープンの数分前にエレベーターを上がって営業所一番乗りを目指したり。
とにかく営業所のインターホンを誰よりも早く押したいのです。
こんな競争が普通なので、だいたい1番目の内覧者がそのまま「本申込」となります。
1番目の方が本申込を決めると、2番目以降の内覧待ちの方にチャンスはありません。
1番目の方が辞退しない限りその物件にエントリー出来ないのです。。。
本申込から入居までの期間がかなり短い
その物件に納得すれば「本申込」へ進みます。
「本申込」から凡そ1週間以内に入居申込書と住民票の写し、収入証明を提出します。
相談の余地はありません。
こちらの事情は関係なく、URが求めるスケジュール通りに対応する必要があります。
更に、書類提出後1週間以内に店舗へ向かい、敷金と日割り家賃、日割り共益費を支払います。
この支払いをもって契約終了です。
契約終了から11日目から賃料が発生します。
タイトすぎる。。。
仮申込から通算すると3週間ちょっで引っ越しするスケジュールがベストシナリオです。
その間に、引っ越し業者の手配、梱包作業、行政への手続き、を行います。
突貫作業となります。夫婦で仕事をしているとかなりの負担です。
まるで入居希望者の気合と資金力を試しているかのようです。
コスパ最高!!という訳ではない
賃料水準は概ね近隣と同水準。
UR賃貸=公団住宅と考えられている方からしたら意外かも。
家賃が安いかというと安くはないです。
ただし、立地とスペックを複合的にみると若干割安かも、です。
立地だけだと割高?、スペックだけだと割高??。
どちらも含めて考えると近隣相場よりも若干割安かなぁと。
(この立地、このスペックでこの賃料は若干割安かな!?といった感じです)
感覚的にですが、近隣相場対比1万円~2万程度/月、安い感覚です。
世帯主の収入が高くて専業主婦だと比較的ゲットしやすい
UR賃貸は、入居にあたり条件があります。それが収入条件。
家賃の2倍~4倍程度の収入が必要となります。
![](https://www.yuruchokin.com/wp-content/uploads/2023/02/UR賃貸_入居条件.png)
申込者(世帯主)の収入が高ければ問題ありません。
競争が厳しい都心24区の物件だと賃料も近隣相場並み。
その賃料の2倍~4倍の収入を求められるので厳しいケースもあるだろうなぁと。
例えば、東京都中央区の物件の一部はかなり高額です。
![](https://www.yuruchokin.com/wp-content/uploads/2023/02/UR賃貸_中央区賃料水準.jpg)
物件名に「タワー」がついている物件が多く、タワーマンションなんだと思いますが賃料は30万円を超える物件も。。
そうすると収入は月収40万円以上必要に。。。
そのうえ、物件の競争性から「すぐに内覧出来る世帯が優位」と考えると、都心のUR物件にエントリー出来るのは限られた世帯になりそうです。
おわりに
UR賃貸は結局のところ、おすすめなのかと言われると、、、
「その人による」
この答えが適切ではと思います。
東京都心の賃貸マンションは高額物件が多く初期費用も高くなりがち。
そんな中、URの物件は初期費用が掛からないので「非常に」魅力的。
一方で、ライバルとの競争や契約までのハードルの高さ、入居条件などクリアする必要があります。
そう考えると都心のUR賃貸物件に限れば、実際に入居できる方は限られてくるんじゃないかなと。
UR賃貸は、公的な機関が運営しており、ある程度信頼がおけること、引っ越しがライトになることはメリットだと思います。
とはいえ、不動産は一物一価。
アドレスや学区、物件のスペックへのこだわりなど、思いは人それぞれです。
築年数や立地、部屋のスペックは同じURでもまるで違うので必ず内見をした上で納得いくことが必要だろうなぁと思った次第です。
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